アイドルの男装企画の意味が分からないという方に向けて
男装企画大好きの僕が考える魅力を伝えます。
アイドルの男装企画がこれから増えていきますように。
注意事項
- あくまでも男装を鑑賞する立場から見た分類です。実際に男装する方とは別の視点でとらえています。
男装の大きな4つの分類
僕が男装を見たときには上の図のように
- カッコイイ vs かわいい
- 兄系 vs 弟系
の2つの要素の組み合わせで、
- 王子様:かわいい兄系
- 俺様:カッコイイ兄系
- ショタ:かわいい弟系
- やんちゃ:カッコイイ弟系
の4つに分けて考えます。それぞれの特徴をざっくり説明すると
- 王子様:優しいリード
- 俺様:強引なリード
- ショタ:優しくて可愛い
- やんちゃ:強引だが可愛い
この4つの分類が
- 人:男装している人が元々持っている特性
- セリフ:言っているセリフの内容
- 表現:身振り手振り、声のトーンや喋り方に代表される表現方法
の3つに対して適応されていきます。
例外はありますが、3つとも同じ分類のものが揃っているときが無難に魅力的に見えやすいです。
ここで勘違いしてほしくないのは、どれが良いという話ではないということです。
2つの要素
それぞれの要素についてどのように分けているかを書いていきます。
カッコイイ vs かわいい
人
僕は男装を鑑賞した時、真っ先にこのどちらに分類されるかを判断します。
なぜなら、その人の元々持っている特性が色濃く反映されるからです。
少なくとも同じ人が男装していて、この2つを自在に行き来する人を見たことがありません。
基本的には男装する前の印象がそのまま引き継がれます。
つまり、キレイ系→カッコイイ系、カワイイ系→かわいい系になることが多いです。
例外的に、身体的な特徴ではなく雰囲気でキレイ系かカワイイ系か分類されている女性は
男装すると身体的な特徴に引っ張られて、こうならないこともありますし
身体的な特徴が男装に似合うものが印象的な女性(眉毛が太いなど)が男装することによって
その特徴の印象が薄れて、別の特徴が目立ち始めることもあります。
分類の名前を「かわいい」とはしていますが、女性全体で見れば男装しているので当然カッコイイ側に入ります。
なのでその意味では別の分類名を付けるのが適切なのかもしれませんがそうしていないのは
この分け方をしたのは単純に両方ともいい意味の言葉にしたかったからです。
セリフ
分類による違いとしては、セリフの雰囲気がカッコイイ系が強く、かわいい系は柔らかい感じです
イメージしやすいように語尾で言うとカッコイイ系が「~するぞ」かわいい系が「~しよ」という感じです。
勘違いしやすいのが言っている内容そのものでは分類していません。
むしろ、行ってる内容は同じなのに印象が変わるのがタイプの違いです。
例えば「相手についてきて欲しい」ということを言いたいときに
カッコイイ系が「ついて来い」「行くぞ」「離れるなよ」
かわいい系が「ほら、おいで」「行くよ」「離れないでね」
となるイメージです。
表現
比較をするとカッコイイ系の方が声が低め、身振りがダイナミック
声がカッコイイ系が低め、かわいい系が高め。
身振りはカッコイイ系がダイナミックで力強い、かわいい系がスマートで美しい。
実際の表現で落とし込むと、例えば
「一緒に歩くために相手に手を差し出す」
というシーンがあったとしてそれぞれのタイプがどのような表現になるかというと
カッコイイ系の場合は、次に進む時にスムーズに動き出せるように進行方向に体を向けながら、リレーでバトンを受け取る時のような手の出し方になるイメージに対して
かわいい系の場合は、すぐに動けなくても、相手が手を取りやすいように相手の方に体を向けて手を差し出すイメージになります。
兄系 vs 弟系
人
先ほどのカッコイイ系vsかわいい系と比較すると自分の意思で行き来できる余地があります。(実際にできるのは少数派ですが)
ただ、できる場合でも、元々の分類はこっちというのはあります。
恐らく一番影響を与える特徴は身長ですが
それでも飛び越えられる人はいるので全体的な雰囲気になるのだと思います。
兄、弟と言っているのは相手役の視点から見た時にどのような立場になるのかの違いです
大事なのは「相手役の視点から見た時に」どうなるかです。
極端に言えば相手役の方が年下であっても、すごく大人な女性であれば、普段兄系の人でも弟系に見えるときはありますしその逆もあります。
なので男装を分類する文脈のときは同年代の一般的な相手役を想定したときにどうなるかで見ます。
年上、年下で分けていないのもそこに由来します。
セリフ
決定権が男装する人と相手役どちらにあるように感じるかが一番の違いです。
例えば「相手役と離れたくない」ということを言いたいときに
兄系が「離さないように手を握ってるから」
弟系が「離れないように手を握っててね」
となるイメージです。
表現
「兄系」は宝塚の男役「弟系」はぶりっ子をイメージするのが一番イメージとしては近いと思います。
比較しやすいところだと、手の動きが兄系はダイナミックに動かし、弟系はコンパクトに動かす感じです。
実際の表現で落とし込むと、例えば
「一緒に歩くために相手に手を差し出す」
というシーンがあったとしてそれぞれのタイプがどのような表現になるかというと
兄系の場合は、しっかりリードすることを考えて相手が手を握れる位置に手を差し出す。
弟系の場合は、次の動作に集中しているあまり、しっかり手を出せていない。
という感じでしょうか
ここで大事なのは弟系はちゃんと手を差し出せていなくても可愛いから許す雰囲気を醸し出していることです。
4つの分類
それぞれのタイプについてそのタイプど真ん中のものを書いていきます。
王子様:かわいい兄系
人
男装の王道ど真ん中。宝塚の男役の方たちも無理やり分類するとここに来ます。
顔のタイプはシュッとした美しいタイプ。
声は比較的高め、スタイルは長身のスラっとした手足を持っているタイプです。
セリフ
リードはしますが、手を差し伸べるだけでタイミング等は相手に委ねられている印象を与えるセリフです。
表現
一言でいうと「美しい所作」。指先まで洗練された動きで余裕のある感じです。
声はささやくように優しい印象です。
俺様:カッコイイ兄系
人
男装のもう一つの王道。
顔のタイプはキリッとしたカッコイイタイプ。
声は低め、スタイルは長身のしっかりとした体格を持っているタイプです。
セリフ
王子様タイプよりも強いリードで印象だけなら相手に選択権がない印象を与えるセリフです。
表現
一言でいうと「漢の中の漢」。自分の決めたことを何としても貫こうとする、強引な感じです。
声は強い意志が感じられる、声の抑揚が比較的わかりやすい印象です。
ショタ:かわいい弟系
人
可愛いあるいは弟系の男装と言えばこのタイプ。
顔のタイプは童顔で可愛い、中の人の状態だとぶりっ子が上手いタイプ。
自信の無いセリフをギャップなく表現できる唯一のタイプです。
声は高め、スタイルは子供らしいこじんまりした体格を持っているタイプです。
セリフ
王子様タイプと言っている内容は同じですがより相手に委ねる感が強い印象を与えるセリフです。
表現
一言でいうと「ひたすらに可愛い」。息遣いもどちらかというとぶりっ子に近い印象です。
やんちゃ:カッコイイ弟系
俺様のようなリードをしようとするけどなんだかんだで可愛さが勝ってしまう
人
男装の中でも相反するはずのものを両立しているレアキャラ。
顔のタイプはキリッとしたカッコイイだが童顔で可愛いタイプ。
声は少年の声のイメージで、スタイルは俺様タイプと同じような体格を持っていますが全体の雰囲気は可愛いタイプです。
セリフ
俺様タイプと言っている内容は同じですが、自分の男らしさに自信がないニュアンスが含まれます。
表現
一言でいうと「少年」。基本カッコイイのに息遣いや仕草で可愛さが出てしまう印象です。
まとめ
男装の分類を僕なりに語ってきました。
今回紹介した分類方法だけで全てを説明できるわけではありません。
今回書いてきたように綺麗に分かれるものではありませんし、
男装は属人性が高く、「その人だから発現した能力」のような魅力があるためです。
ですが、この分け方が現時点で一番満遍なく分類できる方法だと思います。
もっと念能力のように綺麗に説明できるようにがんばります。
これを読んだ人の中で男装企画への嫌悪感が少しでも緩和されますように。
ありがとうございました。
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